【中古車購入用】初代ノートe-POWER の実燃費と燃費向上のコツ
この記事は、初代ノートe-powerが新車で発売されていた当時に、新車購入者用に執筆した情報(2020年執筆)を、2021年になって中古車購入者向けに一部だけリライトしたものになります。
2016年~2020年まで新車で発売されていた初代ノートe-powerを中古車で買う人に向けて、燃費情報を解説しています。
日産が開発した、自ら発電した電気を利用して100%モーターのみで走る電気自動車「ノートe-POWER」。
その走りの良さは誰もが認めるところだが、では、この走りで実際の燃費はどれくらいなのか?ということは誰もが気になるところだ。
特に以下の内容は誰もが知りたいに違いない。
- 初代ノートe-POWERってどのような仕組みで動くの?
- カタログ燃費と実燃費ってどれくらい違うの?
- 夏や冬など季節によって初代ノートe-POWERの実燃費は変わる?
- 燃費を向上させるコツは?
このブログでは初代ノートe-POWERに関する上記の内容ついて徹底検証しています!
その前に、買い替えで処分する廃車があれば廃車買取専門店が断然有利であることを知っとかないと損するよ。
そんなお店があるんだね。
低燃費の心臓部!初代ノートe-POWERの駆動システムを解説
- e-POWER以外のノートにも搭載されているHR12DE(1200CCエンジン)を発電専用に最適なチューニングを施して搭載
- 走行用モーター&インバーターは実績のあるリーフと同一
- 駆動用バッテリーは容量が小さいためにエンジンが稼働して発電している時間が長い反面、スペースをとらず軽いというメリットもある
初代ノートe-POWERの燃費が良いと聞くけど、エンジンは発電専用なんだよね。
そうだね。
燃費が良い秘訣はこの発電専用のエンジンにある。
エンジンには燃料消費に対する効率の良い回転数があり、初代ノートe-POWERに搭載されたHR12DEエンジンでは2400rpm付近となる。
初代ノートe-POWERでは、なるべくこの回転数で発電するように制御されていることが低燃費の秘訣だ。
モーターのスペックはどうなっているの?
モーターは最高出力80kW(109ps)、最大トルクは254N・m(25.9kgf・m)となっている。
4WDの後輪のモーターは4.8psだ。
加速がかなりすごいって聞いたけど、実際はどうなの?
加速はすごいよ。
トルクが太いからターボ車のような加速をする。
自分もそうだったけど、初めて乗った人はびっくりするだろうね。
加速のイメージはこんな感じだ。
モーターとエンジンを最適に制御して燃費を向上
燃費にも関係すると思うんだけど、初代ノートe-POWERのエンジンとモーターって、実際にはどのように制御されて動いてるの?
以下に説明するよ。
-
停止時
基本的にエンジンは停止している(バッテリー残量が少ないときには稼働することもあり)。
-
通常走行時(バッテリー残が多いとき)
エンジンは停止しており、バッテリーに貯蔵された電気でモーターが駆動するから燃料の消費はなし。
-
通常走行時(バッテリー残が少ないとき)
エンジンを効率の良い回転数で作動させるから、少ないガソリン消費でバッテリーに充電が可能。
-
急加速時や上り坂では
モーターに対して、発電機とバッテリーのダブルで電気を供給するからパワフルな走りが可能。
-
減速時や下り坂では
エンジンは停止、回生発電した電力はバッテリーに充電することで低燃費に貢献。
初代ノートe-POWERカタログ燃費のカラクリ
いよいよ本題である初代ノートe-POWERの燃費の話に入ろう。
ねえ、カタログを見て思ったんだけど、初代ノートe-POWERのFFの燃費って37.2km/lと34.0km/lの2種類の表記があるけど、37.2km/lになっているのは最低グレードの「S」のみだね。
グレードが高い方が燃費が良いと思ったんだけど。
グレード | 駆動 | JC08燃費 (km/l) |
---|---|---|
S
|
FF
|
37.2
|
X
|
FF
|
34.0
|
4WD
|
28.8
|
|
メダリスト
|
FF
|
34.0
|
4WD
|
28.8
|
そうなんだよ。
実は、燃費は車重の影響を大きく受けるんだ。
つまり、快適装備を省けば車重が軽くなるから、装備が省かれて車重が軽いSグレードの方が上位グレードのXやメダリストよりも燃費が良くなるという現象が起こる。
メーカーではこのような最廉価グレード(初代ノートe-POWERではSグレード)の数字をアピールし、燃費の良さを強調する。
- 1170kg(Sグレード)
- 1210~1220kg(Sグレード以外)
- Sグレードでの軽量化事例
- 後席はパワーウインドウレス(手動でハンドルを回して開閉)
- ドアミラーは手動格納
- スピーカーレス
- 燃料タンクはSだけ35L(他は41L)
一番安いSグレードが最も燃費が良いカラクリがわかったわ。
ただ、初代ノートe-POWERに限ったことではないけれど最廉価グレードと他のグレードとの実際の燃費の差はカタログ値ほどではないので、これ以下に示す初代ノートe-POWERの実燃費データはグレード間の差は無視して話を進めるよ。
実際の燃費はどうなの?初代ノートe-POWERの実燃費データを公開!
これまでの初代ノートe-POWERの燃費はカタログ値で見てきたけど、実際の燃費はどうなっているの?
実際の燃費は一概に論じられないんだよ。
初代ノートe-POWERの燃費は以下の要因によって燃費は変わるからね。
- 気温(季節)
- ドライブモード
- 走り方(高速道路、市街地など)
走る場所や乗り方によって大きく変わるけど、平均的な乗り方をした場合、初代ノートe-POWER(FF)の実燃費は約19~20km/lとなっている。
4WDはこの記事を書いている2018年7月9日時点で流通しておらず、JC08燃費から推定する実燃費は16~17km/l程度だ。
初代ノートe-POWER冬と夏は燃費が悪い
季節(気温)により燃費が違うと言われるけど、実際はどれくらい変わってくるのかな。
FFについては、以下のデータがあるよ。
最低値は1月の17.6km/l、最高値は6月の21.2km/lだから、季節要因で3.6km/lも変化する。
月
|
実燃費
(km/l) |
---|---|
1月
|
17.6
|
2月
|
17.7
|
3月
|
19.1
|
4月
|
20.4
|
5月
|
21.0
|
6月
|
21.2
|
7月
|
19.1
|
8月
|
19.0
|
9月
|
20.1
|
10月
|
20.3
|
11月
|
19.5
|
12月
|
18.1
|
ガソリン車はエアコンのオンオフによらずエンジンが常に作動している。
一方、初代ノートe-POWERの場合、エアコンを動かすためだけにエンジンが作動することがあるからエアコン動作時の燃費差がガソリン車よりも大きくなる。
初代ノートe-POWER燃費向上のコツ
初代ノートe-POWERは電気自動車ということだけど、ガソリン車のように燃費を向上させるコツってあるのかな?
うん、電気自動車特有のコツもあるから紹介するね。
ブレーキペダルの使用頻度を少なくする
ハイブリッド車の場合はブレーキペダルで減速するとバッテリーが充電されるが、初代ノートe-POWERはそのよう充電は行われず、普通のガソリン車と同じようにブレーキパッドによる摩擦で減速する。
しかし、アクセルペダルを戻した時には、(ガソリン車におけるエンジンブレーキのような感覚で)回生発電が行われバッテリーへの充電が行われるため、初代ノートe-POWERではブレーキペダルをなるべく使わないで、アクセルペダルで停止するように心がけると燃費も向上する。
e-POWERドライブのエコモードを活用する
e-POWERドライブでは、エコモードを選択できる。
これを選択すると、加速を抑えて電気を無駄に消費しないシステム制御となっている。
さらに、アクセルペダルを戻した時の回生発電も強くなり、バッテリーへの充電量も増える。
高速道路で速度を出し過ぎない
モーター走行の弱点なのだが、高速道路での定速走行におけるエネルギー効率はガソリンエンジンと比較して相対的によくない。
速度を出し過ぎすぎると空気抵抗も増え、モーターのエネルギー消費効率も悪くなるので、速度を控えめにしたほうが燃費は向上する。
以上が初代ノートe-POWERの燃費に関する情報だけど、良質な中古車を探すならズバット車販売がよいだろうね。